代表からの ごあいさつ

   

  山本 聡

箱根甘酒茶屋十三代目店主

 昨年、早春の3月から初冬10月まで1ヶ月に一夜、ランプや菜種油の灯の中でコンサートを開催させていただきました。

この「箱根八夜」開催のきっかけは何気ないお客さまの一言でした。それも小学校低学年らしき男の子。「お母さん、見て、ここに本当の火があるよ!!」
 そうです。その男の子は実際の炎は見たことがなく、火のそばでお母さまと炎の暖かさを感じていらっしゃいました。

 私自身、普段の生活を考え直してみると、節電・節水などあまり気にしておらず、この明るすぎる生活に身を投じておりました。

 甘酒茶屋もおかげさまで創業400年余り。実際電気が使用出来るようになったのは昭和30年後半。オリンピック前のことでした。昨年度の「箱根八夜」イベントで、ランプを使用し、ランプの掃除の仕方など父に尋ね、昔の生活を垣間見ることができました。

 このイベントを通じ、お越し下さったお客さまに普段にない昔の生活にタイムスリップして頂き、暗い中に灯をともし、その少ない灯の周りに皆で集い、会話をし、そして季節の食材にこだわった家庭料理を楽しんで頂きたいと思っております。

文/山本 聡(箱根甘酒茶屋十三代目店主)

 

 箱根甘酒茶屋公式HPこちら

 

『箱根八里』いろいろ

『2016年8月8日第三夜』では夏の風物詩ということで、盆踊りバージョンが登場。メロディラインを短調へアレンジし、観客の手拍子に合わせて賑やかに演奏している。

箱根八夜では箱根を代表する曲、瀧廉太郎の『箱根八里』を、出演する音楽ユニットの得意分野のアレンジでお届けしています。

『2015年6月13日第一夜』と『7月25日第二夜』ではハワイアンユニットEli Koi(大岡枝里&小板橋博司)が出演。湯煙感漂うのんびりとした箱根八里を披露。

『2015年8月29日第三夜』ではゲストの岩沢二弓さんの演奏メンバーであるギタリストの友常正巳さんも友情出演。爽やかな風を感じるフォークアレンジを披露。

『2015年9月26日第四夜』のオープニングでは、寄木細工製のコームを使ったハーモニカを使い広瀬哲哉一人の昔懐かしい感じの吹き方のソロ演奏を披露。

『2015年9月26日第四夜』ではゲストで奄美大島出身のシンガーソングライター築 秋雄による奄美アレンジの箱根八里が演奏される。島太鼓は山本 聡が担当。

『2015年10月24日第五夜』ではジャズギタリスト中村アキラを迎えジャズのモード奏法による箱根八里を演奏。Hakone8-modeの名でCD化もされている。